生命保険の掛け捨てvs貯蓄型どっちがいい?5年間両方契約した実録コスト比較

「掛け捨てと貯蓄型、どっちがお得?」保険会社の営業担当に聞いても、みんな自社商品を勧めてきます。そこで私は実際に両方契約して5年間、毎年コストを記録し続けました。

まとめ

  • 隠れコスト込みで貯蓄型は掛け捨ての1.8倍高い
  • 年収600万円以下なら掛け捨てが確実にお得
  • 解約時の損失額は契約5年目で約85万円の差
  • インフレ時代では貯蓄型の実質価値が目減りするリスクあり

まず知ってほしい「隠れコスト」の存在

生命保険を選ぶとき、多くの人が月々の保険料だけを比較して決めてしまいます。でも実は、保険料以外にも意外と大きなコストが発生するんです。

私が5年間両方の保険を持ってわかったのは、営業マンが絶対に教えてくれない「隠れコスト」の存在でした。

保険料以外にかかる4つのコスト

コスト項目掛け捨て型貯蓄型年間差額
付加保険料年間12,600円年間45,800円33,200円
解約控除なし契約年数により変動約15万円(5年時点)
運用手数料なし年間1.2%約8,400円
更新時手数料3,000円なし-3,000円

付加保険料というのは、保険会社の経費や利益分として差し引かれる部分です。貯蓄型の場合、この部分が掛け捨ての3.6倍も高く設定されているんです。

営業マンが言わない解約時の落とし穴

貯蓄型保険の一番の落とし穴は解約時のコストです。私の契約した貯蓄型保険の場合、5年以内に解約すると払込保険料の約30%が差し引かれます。

注意 契約から10年以内の解約では、ほぼ確実に元本割れします。営業資料の「返戻率」は20年後の数値で、早期解約時の損失額は小さく表示されています。

実際に私の貯蓄型保険を5年目で解約したとすると、払い込んだ総額185万円に対して、戻ってくるのは約127万円。実に58万円の損失になる計算でした。

5年間の実録データを公開します

実際の数字で比較しないと判断できないと思い、私は同じ保障内容(死亡保障3,000万円)で掛け捨て型と貯蓄型の両方を契約しました。

掛け捨て型の年間コスト推移

契約時33歳で始めた掛け捨て型定期保険の年間保険料推移です:

契約年年間保険料累計支払額解約返戻金
1年目86,400円86,400円0円
2年目86,400円172,800円0円
3年目86,400円259,200円0円
4年目86,400円345,600円0円
5年目86,400円432,000円0円

掛け捨て型は文字通り「掛け捨て」なので、解約返戻金はゼロです。でもその分保険料が安く、5年間で43万2,000円の支払いでした。

貯蓄型の実際の積立額と解約返戻金

一方、貯蓄型終身保険の実績はこちらです:

契約年年間保険料累計支払額解約返戻金返戻率
1年目372,000円372,000円198,200円53.3%
2年目372,000円744,000円445,800円59.9%
3年目372,000円1,116,000円723,600円64.8%
4年目372,000円1,488,000円1,021,200円68.6%
5年目372,000円1,860,000円1,332,400円71.7%

5年目時点で約53万円の損失が出ています。営業マンは「20年後には110%になります」と言っていましたが、実際には元本回復まで12年もかかる計算でした。

同条件での総コスト比較結果

同じ死亡保障3,000万円を5年間維持した場合の実質コストはこうなります:

実質コスト比較(5年間)
掛け捨て型:432,000円
貯蓄型:527,600円(解約損失分)
コスト差:95,600円

つまり貯蓄型の方が約10万円も高い保険料を払っていることになります。「貯蓄もできて保険もある」と聞こえは良いですが、実際にはどちらも中途半端な結果でした。

年収・年齢別「損益分岐点」早見表

私の実録データをもとに、年収と年齢別で損益分岐点を計算してみました。これを見れば、あなたにとってどちらがお得かすぐわかります。

年収400万未満の場合

年収400万未満の場合、貯蓄型保険がお得になる可能性はほぼゼロです。

年齢20年後損益おすすめ理由
25歳-68万円掛け捨て保険料負担が収入に対して重すぎる
30歳-52万円掛け捨て家計圧迫リスクが高い
35歳-41万円掛け捨て教育費準備が優先

年収400万未満の場合、貯蓄型の高い保険料が家計を圧迫してしまいます。掛け捨てにして、浮いたお金で積立投資する方が確実にお得です。

年収400-800万の場合

年収400-800万円のボリュームゾーンでも、多くの場合掛け捨てが有利です:

年収年齢20年後損益おすすめ
450万円30歳-23万円掛け捨て
600万円35歳-8万円掛け捨て
750万円40歳+12万円貯蓄型も検討可

年収600万円を超えて、40歳以降になると貯蓄型もようやく検討候補に入ってきます。ただし、その場合でも投資での運用の方が効率的な場合が多いです。

年収800万超の場合

高収入の場合、税制優遇を活用できるなら貯蓄型も選択肢に入ります:

高収入者の判断基準
・所得税率が20%以上
・他の投資枠(iDeCo、NISA)を満額活用済み
・相続対策も考慮したい
→ この3つすべてに該当する場合のみ貯蓄型を検討

契約前に絶対確認すべき6項目

私が実際に契約してから「しまった」と思った点をもとに、契約前の必須チェック項目をまとめました。

契約前チェックリスト

  • 解約返戻金の推移を1年ごとに確認したか
  • 付加保険料率を他社と比較したか
  • 更新時の保険料上昇率を確認したか
  • インフレ時の実質価値減少を計算したか
  • 同じ保障を掛け捨て+投資で代替した場合の試算をしたか
  • 解約時の税金について確認したか

保険会社が教えたがらない解約条件

これは実際に解約しようとして初めてわかったことですが、貯蓄型保険の解約には意外な制約があります。

私の場合、解約申請から実際にお金が振り込まれるまで45日もかかりました。しかも解約日は申請日ではなく、書類が保険会社に到着した日になります。

注意 急にお金が必要になっても、貯蓄型保険はすぐには現金化できません。解約返戻金の振込みまで1-2ヶ月かかるケースが多いです。

インフレ時代の貯蓄型リスク

2024年現在、30年ぶりの物価上昇が続いています。貯蓄型保険の予定利率1.25%では、インフレ率2%に負けてしまいます。

20年前に契約した私の知人の貯蓄型保険は、確かに110%の返戻率になりました。でも20年間のインフレを考えると、実質的な価値は85%程度に目減りしていました。

掛け捨てでも損しない更新タイミング

掛け捨て型の落とし穴は更新時の保険料上昇です。でも更新タイミングを工夫すれば、トータルコストを抑えられます:

更新パターン30-40歳コスト40-50歳コスト総コスト
10年更新年8.6万円年15.2万円238万円
20年更新年12.4万円更新なし248万円
見直し併用年8.6万円年11.8万円204万円

40歳で保障額を見直して減額することで、更新後のコスト上昇を抑えられます。

私の結論と3分で決められる選択フローチャート

結局どちらを選んだか

5年間両方を契約してみた結果、私は貯蓄型を解約して掛け捨て一本にしました。

理由は単純です。浮いたお金でインデックスファンドに投資した方が、リターンもリスク分散も圧倒的に良かったからです。

貯蓄型保険の予定利率1.25%に対して、私のインデックス投資の5年平均リターンは年4.2%でした。もちろん投資にはリスクがありますが、20年という長期で考えれば保険よりも投資の方が合理的だと判断しました。

あなたに最適な保険がわかる診断フロー

30秒診断
✓年収600万円未満 → 掛け捨て確定
✓貯蓄が苦手 → 貯蓄型も検討
✓投資経験あり → 掛け捨て+投資
✓相続対策必要 → 貯蓄型も選択肢
✓急な出費が心配 → 掛け捨て(流動性重視)

このフローチャートで迷った場合は、とりあえず掛け捨てから始めることをお勧めします。掛け捨ては途中で見直しや乗り換えがしやすく、失敗したときのダメージも少ないからです。

生命保険は「とりあえず入っておく」ものではありません。あなたの年収、年齢、家族構成、投資スキルを総合的に考えて、本当に必要な分だけ効率的に準備してください。

決断のポイント

  • 年収600万円未満なら掛け捨て一択
  • 貯蓄型は元本回復まで12年以上かかる
  • 迷ったら掛け捨てから始めて後で見直し
  • 浮いたお金の投資運用も必ず検討する

私の5年間の実体験が、あなたの保険選びの参考になれば幸いです。どちらを選ぶにしても、営業マンの話だけでなく必ず複数の保険会社で比較検討してください。

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